救援物資の生理用ナプキンが「不謹慎」、「贅沢」だと言われるかもしれないことについて、「生理(月経)」をわかってもらうコーナー

羽をつけた裸の女性たち

にわかには信じがたいことですが、災害で避難しているひとたちへの救援物資に生理用ナプキンが含まれていることを「不謹慎」だとか「贅沢品」だとか言った男性がいるということで(東日本大震災のときのことか?)、万が一にもそんなおたんこなすな発言がでないように最低限のことを伝えたくなりました。→そんなひとが存在してました。「「生理用品はぜいたく品だ」と書いているひとがいた!どんな考えなのか検証してみる」

まずは一言。「不謹慎」ってなんですか?
超カン違いしてませんか? 育児や介護のオムツにはそんなこと言わないでしょ?
意味わかんない。
その発想が脱力するほど無知です。

で、生理をちゃんとわかってもらいまひょ。

生理のキホンのキ

およそ10歳~50歳くらい(個人差はかなりあります)の女性のからだは、卵巣(らんそう)で毎月たまごを作っていて、それは完成すると子宮の中に送り届けられます。このたまごを卵子といいます。卵子が卵巣の中で作られているころ、子宮の内側の壁(子宮内膜)も分厚くなっていきます。それは、妊娠のための準備です。完成した卵子と、男性の精子が合体→子宮内に定着すると、「妊娠」ってことになるわけですが、その時に、受精卵が定着しやすいように子宮内膜は普段の1ミリくらいから15ミリくらいまで分厚くなっています。この膜は「赤ちゃんのベッド」とも言われてます。

でも、ちょうど卵子が完成し、精子と出会わなければ、卵子は死んでしまい、分厚くしておいた子宮内膜も「今回は要らなかったね」ってことで、剥がれて、血といっしょにからだの外に押し出されます。それが生理です。これが大体、4週間に1回のペースでやってきます。

生理のタイプ

生理にはひとによってさまざまなタイプがあります。

・しとしと小雨型
・ザーザー土砂降り型
・その混合 などなど

わたしの場合は最初の3日土砂降りであとの4日はしとしとです。この土砂降りの期間はものすごく気を使います。昼間はまめにトイレに行き、ナプキンを変えればいいのですが、寝ている間はそうもいかないので「ナイト用」という分厚く大きいナプキンをして万全を期して寝ます。それでも布団を血で汚したことは何回かあります。

赤いガーベラ一輪

ナプキンのCMでは青い液体が血の代わりに登場してますが、これ、実態を歪めてます。出てくる血はサラサラなものではまったくなく、どっちかというとドロドロ、しかも血のかたまりがあることもあります。服や布団につくのはかなりイヤなものです。

それだけではすみません。

生理とセットでやってくるもの

キホンのキで書いたように生理とは厚くなった内膜を外へ押し流すものですが、膜がはがれ落ちてするっと出るわけじゃありません。

たとえば、胃の中を想像してみます。胃の膜が1センチやそれ以上の厚さではがれて出てくる?そうとうナンギなことだとわかります。

子宮内膜も子宮が伸び縮みして(ポンプのイメージですね)、外へ押し出そうとします。子宮の出口はとても小さいので大きな力がいります。ここで気づいてもらえましたか?

これは出産に似たようなものなんですね。生理のときのお腹の痛みは「軽い陣痛」と言われることがあります。これがいわゆる生理痛ですね。

生理痛にはさまざまあります。
腹痛 (お腹がよじれて苦しい。痛みが強くなったり弱くなったりする)
腰痛 (腰から下を切り落としたくなる)
頭痛 (頭がガンガンうなる)
下痢
猛烈な眠気
イライラや落ちこみ
吐き気 (嘔吐することも)
etc…

なにもない人もいれば、すべてがセットでやってくるひともいます。そりゃもう嵐のなかの状態です。ちなみにわたしはこのうちの5点がセットです。生きるのイヤになります。

この状態でナプキンを取りかえ、神経を配るのです。もう一大事。これが人生の40年間くらい、4週ごとに来るのだからたまりません。(妊娠期間は違います)。

避難所での生理

かなり前から「布ナプキン」ブームというのがありますね。わたしもしとしと時期に使ってます。使っている一番の理由はゴミがでないこと。「からだが冷えない」という話も出てます。

でも、これは避難生活では使用無理。清潔な水がふんだんにあること、洗剤もあること、ちゃんと干すことができることが必要だからです。

この布ナプの応用で要らない布を折りたたんでみたり、ティッシュペーパーを重ねてみたりするのはできると思いますが、相当心許ないです。緊急の1日とかをしのぐ感じです。

ほとんどの避難所には間仕切りもなく、着替えも十分になく、洗濯もできないという環境で、痛みに耐えながら(鎮痛剤もない)、血が流れ出ることに怯えるなんて、どんな罰だ?と思いますよね?
なので、生理用ナプキンは、ものすごく切実で、なくてはならないアイテムです!

「不謹慎」とか「贅沢品」となじるひと(ま、男性ですね)がもしいたら、わたしは何時間でもこんこんと説教に行きたい気分です。

以上。

*わたし(高木蒼)の体験をもとに書かれているのですべての状態を網羅してません。ホルモンについてはあえて無視したので、知りたい方は「生理 ホルモン」でググッてみてください。

[追加]「ナプキン」とばかり書きましたが、もちろんタンポンでもかまいません。ただ、避難の状況によって手が清潔でない場合はばい菌が入るリスクもありそうです。

[追加2]生理の仕組みのところを少し丁寧に直しました。

 

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