雪の上を歩くキジ猫

今年(2016年)11月の道北の積雪量は例年の2倍から3倍です。北海道だからと簡単に済まされそうですが、11月に大量の雪が降り、そのままとけない「根雪」になるのは30数年ぶりとか。もちろん、移住して16年目の私には初めての経験です。いつも11月に植えていた100個近い球根は、植えることができず、そのまま冷蔵庫の野菜室に収まったまま。
  
 さて、こんな異常気象の中、なるべく避けていた真冬の「ひとりでお留守番」をしています。ツレは本州へ出張。車はツレが駅まで乗っていきました。私、雪道運転は怖くてしようがないのでしません。続きを読む

霧のかかった大地 草に覆われているが空も何も見えない

僕のおじさん

 某大学を一カ月でやめ、田舎に帰って浪人をしていた頃、親戚のおじさんからあるバイトを頼まれた。今までのバイト人生を振り返ると、これが一番印象に残っているので、ここで紹介しよう。
 おじさんの仕事は建築・土木関係の手配師である。元来陽気な人柄で、子供の頃からなぜか大好きだった。「世紀の無責任男」とか「スーダラ節」で有名なコメディアン・植木等を知っているだろうか?いかりや長介のドリフターズのさらに一時代昔、お笑いグループ・クレイジーキャッツのメンバーである。おじさんは、そのテキトーさ加減が絶妙で、僕には植木等の姿と重なって見えていた。
 小学生の頃、おじさんと一緒に風呂に入った時のことだ。「アッチャン、これ!」と僕の目の前でケツを見せながら、「痔はつらいなあ」と大きく足を開いて笑うような、文字通り開けっぴろげで陽気なおじさんだった。

イランでバイト?

 おじさんには高校時代にもいろんな現場のアルバイトを紹介してもらった。建築現場の内装工事手伝い、高速道路のフェンス工事、駅の自転車置き場の工事などなど。高校を出たらイランの石油化学プラント建設の現場へ行ってみないか、なんていう話しもあったな。とにかくイランの現場に行けば、思い切り稼げるらしい。続きを読む

夜の森のなかに光が差し込み、シカのシルエットが浮かんでいる

 北海道にはニンゲンの他にかなり大型の動物たちが棲んでいます。うちの周囲でもエゾシカがうろうろ。夜、車を運転していると道路の真ん中に2〜3頭たたずんでいて急停車ということもありました。エゾシカはとにかくでかい。オスは乳牛ぐらいの大きさです。以前、仕事で北海道の子どもを広島の宮島に引率したとき、「子鹿ばっかりだね」と言われて吹き出したことがありました。「これでも大人だよ〜」って言うと、驚いていました。

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机のうえのバスケットの中にパンなどの食べ物

 みなさん、突然ですが、お金が底をつきてきそうになったら、どうしますか?
 えっ? 働く? その通り、だと思います。
 でも、いまの世のなか、そんなに働き口ってないですよね。あったとしても、アルバイトやパート、それに契約社員のような非正規雇用(ひせいきこよう)が多いのではないでしょうか?
 それで暮らしいていければよいのですが、毎日食事をして、家賃を払って、そんなこんなで年金や保険料も払えないかもしれないですよね。
 そんなときにお勧めしたいのが、生活保護(せいかつほご)という制度です。

誰でも、お金に困っていればもらえます

 生活保護って、特別な人たちがもらっていると思っていませんか? たしかに、シングルマザーの人たちの世帯や、病気や障害などで働けない人たちも、この制度を利用した生活を送っている人が少なくありません。それは、母子世帯で、あるいは病気や障害によって、働くことから排除された生活を送らざるを得ないからです。それにひきかえ、「私は働けるし年齢も若いのに」とは思う必要はありません。なぜなら、若くても、働くことができても、最低限の収入さえ得て働くところがないのですから、それだけで十分、あなた自身も働くことから排除された生活を送らざるを得ないと言えるのです。
 

生活保護には、無差別平等(むさべつびょうどう)という原則があります。これは、どういう人であれ、お金に困ってさえいれば、生活保護に関する法律が定める最低限度の金額がもらえる、ということです。あなたが働いていたとしても、その最低限度の金額以下しか収入がないのであれば、最低限度に届くように、生活保護費が支給されるのです。働いていても、生活保護は受給できます。むしろ、働いて得た蓄えがない若いうちに生活保護制度を使っておくのはよい考えかもしれません。もちろん、年齢に関係なく「お金がない」という一点で、どなたでも使える制度ですので、年配の方もご安心ください。

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空港の空き地 遠くに飛行機

 さて、現在私は無職です。大学を卒業して仕事をしていない期間は3年ぐらい。今、その記録を更新しようとしています。流行に疎い私ですが、ついに「介護離職」という時代の先端に追いつきました。北海道の我が家に1週間、関西の実家に3週間滞在しています。80歳を超えた両親は父は健在ですが、母は認知症です。思い起こせば70歳半ばを超えたころから、何だか様子がおかしかったのですが、自分の忙しさにかまけてほったらかしでした。80歳を超えて、いよいよ父とふたりだけの生活が怪しくなってきました。認知症にはいくつかの種類がありますが、母はどうやら「前頭側頭型認知症」(通称:ピック)のようです。症状としては、多動、入浴拒否、異常な食欲(特に甘いもの)、同じ会話や行動を繰り返す、などでしょうか。アルツハイマー型とは違い、末期でなければ家族の顔を忘れたりすることはありません。

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雪で覆われた地面のうえに樅の木と家

 ここは北海道の北部、「道北」と呼ばれるところ。私は町村合併基準スレスレの人口8000人弱の小さな町に住んでいます。町の中でも北の峠に近い中山間地区。北海道に来たことがない人だと、見渡す限りジャガイモ、ニンジン、かぼちゃ、とうきび、玉ねぎなどの野菜畑〜!ついでにお花畑〜!というイメージですか?いやいや違うんですね。案外田んぼが多いのです。かくいう我が家も田んぼに囲まれていて、雪景色と白樺さえなければ北海道というより、子ども時代を過ごした本州の田舎に酷似。初夏にカエルが鳴いたりなんかして、懐かしい田園風景が広がっています。

樅の木と月
 
 2000年に昭和40年代築の古い住居と宅地を買い取り、自分たちでコツコツ改装、補修を重ねながら、事実婚のパートナー(これからツレと書きます)、私、犬1匹、猫4匹と住んでいます。古民家やログハウスではありませんよ。ここのところも「北海道」というと勝手に妄想が広がる皆さんがいて困るところですね。

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濃紺の空の下に湖

夢=職業?

春はあけぼの、ごきげんよう。ウェトリヌッテです。

なんとなくテレビをみていたらレポーターがこれから大学生になるらしいひとたちに「夢はありますか?」「夢は何ですか?」ときいていました。
「〜になりたいです!」とハキハキこたえるひともいれば、「わからないのでこれから考えます」というひともいたりと、まぁ、よくある光景だなぁという感じではありました。

年度をあらたにして、世のエラそうなオトナたちがワカモノに向けて、「夢をもて!」なんてありがたくもないお説教をたれながす場面も多い季節かもしれませんね。

えっ?既にうんざりしてる?

だよねぇ。。。

ごめんなさいね。でも、もうちょっと夢の話を続けさせてくださいな。

私自身はひとから「夢は何?」ときかれるような年ごろも過ぎ去りつつあるのですが、しかし、そういう質問をされてもいつも困ってしまっていたことはおぼえています。
というのも、「夢は何?」ときかれるとき、それはいつも自分が何になりたいか、具体的にはつきたい職業をきかれているだけだと思ったからです。
いざ就職したら、もうきかれなくなるか、きかれるとしてもどんなふうに出世したいかとか、より<夢のない>質問に変わっていくだけ、みたいな。

街を行き交う人びとの残像

願い事とか、目標とか夢っぽいもの

そして私はマジで働きたくないのです。
一生、働かずに楽して暮らしていきたいです。生活も苦しいのでとりあえずイヤイヤ仕事はしていますけど、年末ジャンボで一等あたったらその翌日にはやめます。

じゃあ、宝クジを当てるのが夢かといえば、んー、ちがいますね。それが夢ならせめて宝クジを買ってるはずですが、ぜーんぜん買ってませんもん。。。

大金持ちの恋人ができて楽をさせてもらえたら嬉しいなとかも思うけど、本気でそういうひとに出会おうとしてるわけでもないし、やっぱこれも夢とはなんかちがう。。。

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日本庭園をバックに赤の日傘

関東から関西に移住してきたわたしはあっという間に舌が京風におかされてしまった。今では関東の味があまり好きじゃない。というか京都レベルじゃないと和食と思えない。京都といえば「懐石料理」というイメージがあるけれど、そんなものを日々食べているひとはまずいないわけで、ふだんの食卓に上がるものからニセ京都人のわたしが独断で選んだ京都の味5選。

5 とうふとお揚げさん

とうふは世界中に広がっていてどこのも味わいがあるのだけれども、のどごしのよさ、きめ細かさ、大豆の味の洗練のされかたは京都がピカイチだと思う。有名な老舗(しにせ)から街角の豆腐屋さんまで水準は高い。ちなみに「辛子どうふ」というものがあるんだけれど、あれにはビックリ。京都だけなんやろか?これは想像してみてください。

あんかけ豆腐

とうふがうまいということは揚げもうまいということになる。炊きものに入れるのもいいけれど、うちでは揚げをそのまま焼いて(トースターをつかう)、醤油をかけるというシンプルなものが定番だ。このとき、醤油はいいものを。味がストレートに出て、極上のおかずになる。

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陸上コースの上にストップウォッチ

とりあえず今まで、身近で戦争も内戦もなかったおかげだと思うが、私は生きてくることができた。しかし、すべてがすべてよかったわけではない。もし若いころの自分が今の自分を見たら、絶望的になるかもしれないし、今の自分の目から見て、過去の自分を強く批判したいところも多々ある。そんなことばかり考えていたら、毎日は苦痛になるだろうが、幸い、私も(おそらくだれもが)毎日を生きるのに精一杯だ。そんな中で、時を超えて自分と対話することができた人のことを紹介しよう。

Later That Same Life というドキュメンタリー映画の話だ。YouTubeに企画の段階でのサンプルが載ってるので、リンクを貼っておく。

“Later That Same Life” Sizzle Reel

1977年っていう、古代のような時代に、18歳だった米国の男の子が録画していた、将来の自分へのインタビュービデオをもとにした映画だ。題名の “later that same life” というのは、「同じ日の、あとの時間に」を “later that same day” と言ったりするので、それをもじったものだ。

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三日月

アポロと僕たちのロケット

僕が小学生高学年だった頃、友達の一人が模型店でロケットを買った。
うらやましかった。
結構な値段なので、お金のない子は買えない
直径約2センチ、長さは20センチくらいの小さなものだが、 ケロシンを燃料にほんとに空を飛ぶらしい。もう一人友達を誘い三人で近くの長良川の河原で打ち上げ実験をすることになった。

この年1969年7月にアポロ11号が月面に着陸した。
人類初の月面着陸に日本中、いや世界中が興奮していたと思う。
人が初めて月に降り立つところを見ようと、みんながTVの前にかじりついていた。小学校でもアポロブームは凄まじかった。
そんな興奮状態の中、僕たちはついにロケットを手に入れた。
僕のモノではないけれど・・・・、しつこい!
とにかく飛ばしたい、空へ向けて、宇宙へ向けて飛ばしたいと、放課後、河原に走った。
ロケットはロケット花火とは違う。全然違う。ボンジョビと盆提灯ぐらい違う。だから打ち上げ準備は緊張した。無人ロケットとはいえ僕たちは打ち上げクルーなのだ。

宇宙に向かうロケット(ソユーズ号)

手順を確認し分担を決める。燃料のケロシンをタンクに充填する役、ロケットに点火する役、近くに人がいないか確認する役。たった3人なのでこれだけなのだが、とにかく初めての打ち上げだ。各人がしっかりと役割を果たさなければ成功すらおぼつかない「ミッション」なのだ。
広い河原には僕たち3人だけ。安全性は確保されているな、と勝手に決め込み、秒読みが始まった。
アポロの影響でカウントは英語だ。
テン、ナイン・・・・スリー、ツー、ワン、ゼロ!
導火線への着火・・・成功。

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車いすとそれを押すひと

2016年4月14日の夜、熊本で起きた地震ですが、その後も震度6強の余震が頻発、遅れて本震がやってくるなど、非常に危険な状態が続いています。また、阿蘇山の噴火活動との関連も懸念されるところです。避難されている方は、非常に不安な毎日をお過ごしのことだと思います。

私自身の体験から

かくいう私自身も、21年前に起きた阪神・淡路大震災で被災しました。当時私は、激震地区と言われていた神戸市東灘区に一人で住んでいました。私は、車イスは使っていませんでしたが、肢体に障害があり、歩行が困難です。

目の前に避難所となっている小学校がありました。そこに行くと、たまたま近所に住んでいた精神障害者の知り合いと出会いました。彼は、「こんなところで障害者は避難できないよ」と私に言いました。避難所である小学校の体育館やトイレには段差があり、たしかに使いづらいものであるとわかりました。また彼は、体育館の雑然とした様子に、こころが休まらないようでした。

同じ避難所では、校庭で配給が行われていたものの、その伝達は声によるものでした。耳が聞こえないと思われる避難者を目撃したのですが、どうやらその人には情報が伝わっておらず、配給を待つ行列に並ぶのが遅れたのです。その結果、その人の直前でその回の配給が打ち切られてしまいました。

さらに、知的障害のある知り合いは、軽い認知症のあった母親と一緒に近くの小学校へ避難したのですが、同じ避難所にいた人から、「家が完全につぶれていないなら、避難所から出ていって、自宅に帰りなさい」ということばを浴びせられました。

これとまったく同じようなことが、5年前の東日本大震災でも繰り返されてしまったのです。障害者にとっては、やっとの思いで避難所に着いたと思いきや、こうした心ないことばをなげかけられたり、あるいは、そこに障害者が避難しているということが忘れさられるのです。

あなたのまわりにこんな方がいたら

避難所には、いろいろな人がいます。そのなかには、普段から生きづらい人たちがいます。地震などが起これば、その人たちはさらに生きづらくなるわけです。もちろん、地震は誰の身にもふりかかってきますが、とくに高齢者、子ども、妊婦を含む女性、それに障害のある人にとっては、震災における被害があからさまなかたちで出てくるのです。

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ソファのある室内

テレビ窓とは何か

家にこもって編み物をするのがメインの生活をしています。
ソファーに座ったままで部屋の窓を眺めると、見えるものは趣味のベランダ園芸でわさわさと育てている草花だけで、外の景色はあんまり見えません。
なので外と繋がっている窓的なものはテレビだけです。
外に出かけることも他者と交流することもそんなに好きではないのにテレビに映る外や人は好きで、編み物もテレビを見ながらできてしまうので、テレビを見ている時間がすごいことになっています。
引きこもりの部屋から見えるテレビの景色を旅の思い出を話すように伝えてみたいなあと思います。

本の上にリモコン

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草地の上に白い雲と青空

 ごきげんよう。
私は虫と掃除、洗濯が大の苦手だ。今日は私のように虫が苦手で掃除や洗濯をサボっていると必然的に人生のどこかの段階で海パンで社会生活を営み、そしてひとを信じる力がうまれる、というその理由を語ろうと思う。

穏やかな日常

私の場合、それは今から10年ほど前の夏だった。その年の春から九州の田舎(実家)から京都に出てきてひとり暮らしを始めた私の部屋はまるでゴミと汚れた衣類が宴会開いたようなデカダンス。台所もめちゃくちゃなもので、冷蔵庫をひらくと新たな生命の誕生かと見紛う(みまがう)かつて「食べ物」だった何かが転がってる…
大の虫嫌いを宣言しておきながら、そんな暮らしをしていたら当然のごとく罰が当たる。

モノでごちゃごちゃになった机の上

襲来、そして家出

それはいつもそっと、唐突にやってくる。一瞬、見えたようで捉えきれない。そして次の瞬間…

「ぅええっ!!何か動いたぁあ!」

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人が公共料金を支払うとき

深夜3時を過ぎるとさすがに客足も少なくなってくる。ランが商品の整理をしているそのとなりで、「もし真理というものがあるとしたら」と、僕はわざともったいぶった調子で言ってみた。
「そのひとつは、人は水道代や電気代を支払うとき、必ず口を閉じ、無言のまま決済をするということだ。」

ぼく・古履ニコと、友人の住市ランは、どこにでもあるようなコンビニエンスストアの、どこにでもいるような深夜のアルバイトだ。たまにお客のいないヒマな時間があくと、どうでもいい会話を交わす。ランと話すのはおもしろい。こちらの思いもよらないとっぴな答えが返ってくることがあるからだ。ランはうつむいたままの姿勢でこう言った。

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 自分は中年ド真ん中の独身男なのだけど、それゆえか、世間ではわりと知られている知識がすっぽり抜けていたりする。聞いたことがある気はするけど、ちゃんと意識していないので知らないも同然、ということも合わせたら結構多い。
 つい最近まで、羽毛布団の使い方を間違えていた。毛布を体にかけ、その上に羽毛布団をかけていた。だが先日、とあるバイラル・メディアの情報で、羽毛布団は直接かぶり、その上に毛布の方が暖かいという記事を見てびっくりした。
 その晩試したら、本当だった。11月の時点では、上に毛布もいらないくらい暖かい。もっと寒い季節なら、毛布は体の下に敷いて羽毛布団をかぶる、が一番暖かいそうだ。

 
 僕がそれまでやっていた「毛布の上に羽毛布団」のスタイルは、母親譲りだ。子どもの頃からやっていたパターンを、何も考えずにただ続けていただけ。
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